
awsを本格的に運用していくときにはworkspacesに興味を持つことも多いでしょう。awsのworkspacesは汎用性高く、従業員の利用満足度を上げながら業務効率を上げるのに適しています。
workspacesの導入を検討するときに知っておくと役に立つポイントをこの記事では紹介するので、運用を考えてどのようにして導入を進めたら良いのかを考えておきましょう。
合わせて読む:awsの運用時に知っておきたいデータセンターの基礎
workspacesとはそもそも何か

AWSの提供するworkspacesについてまずは特徴を確認しておきましょう。workspacesはどこでも気軽に仕事をできるようになる仮想デスクトップサービスです。AWSのサービスはクラウドベースになっているので、従業員にアカウントを発行してしまえばAWSから提供されているクラウドサーバー上のアプリやストレージ、データベースなどにはどこからでもアクセスすることができます。
オーソライズされた機器でしかアクセスできないようにすることも可能ですが、特に設定をしなければオフィスにあるパソコンや支給されているスマートフォンだけでなく、自宅にある私物のパソコンや個人のタブレットなどからでも利用することができるのが特徴です。
しかし、AWSのサーバー上に構築されたサービス以外には外部端末からはアクセスできないのが基本です。例えば、社内サーバーを並行運用するようなケースでは、社内サーバーにしか格納されていないデータを取得したり、そのサーバー上にあるアプリを利用したりするには会社に行かなければならないでしょう。
VPN接続サービスを利用すればこの問題も解決することが可能ですが、オフィスに設置されているパソコンの中にしか格納されていない情報にはアクセスするのは困難になります。しかし、仮想デスクトップサービスを利用すればそこまでアクセスすることが可能になり、場所やデバイスを問わずにデータやアプリに自由にアクセスして業務を行えるようになります。
workspacesはこのようなデスクトップソリューションを提供するサービスです。AWSのサーバー上に仮想デスクトップを作ることによって、AWSのアカウントを使ってログインすればそのデスクトップを利用することができます。
従業員がオフィスで使用しているパソコンをそのまま仮想デスクトップにしてAWS上に置き、その従業員が別のデバイスからアクセスできるようにすることも可能です。また、社内で共有しているサーバーやパソコンなどをAWS上に置くことによって、複数の従業員がその仮想デスクトップを利用するということもできます。
運用の仕方次第で業務の遂行方法を柔軟に変えられるようになるのがworkspacesの魅力でしょう。
workspacesのメリット
workspacesを使わなくとも仮想デスクトップを実現することはできます。クラウドサーバーサービスを使えば確かにAWSに限らずとも仮想デスクトップ作ることは可能で、それだけに特化した簡便なサービスも多数あります。
また、自社サーバーを運用しているのであれば、そのサーバー上に仮想デスクトップを作成してVPN接続をすることにより実現することが可能です。しかし、AWSを使うのにはメリットが豊富なので検討してみる価値があります。
AWSのworkspacesではまずストレージの大きさが柔軟になっていて可変性があるため、自社サーバーの場合のようにサイズ制限を気にする必要がありません。その分だけ料金がかかることになりますが、運用上必要なときにスムーズに対応できるのがメリットです。
また、AWSを既に利用している場合には即日で利用を始められるのも魅力でしょう。1台でも1000台でもすぐにスタートできるので必要時にスムーズに導入することが可能です。
完全マネージドサービスなので運用管理のために多大な労力も必要ありません。また、AWSの各種サービスを使いやすいという点からも、今後AWSの運用を続けていく予定であればメリットが多いサービスです。
workspacesの導入のポイント
workspacesを導入するときにはコンソールから簡単に構築できるため、本当に必要になったタイミングで行うのがポイントです。ほとんどマウス操作だけでできるのでエンジニアの必要もありません。どのような環境で利用するとしても基本的には専用のソフトウェアのダウンロードが必要になりますが、一度インストールしてしまえばユーザー側がやらなければならないことは他にはないので簡単です。
導入をするときにはマニュアルを作成してインストール作業で従業員が戸惑わないようにしておくのが肝心でしょう。起動してコードを入力するだけで仮想デスクトップを利用できるので、その後は利用上のトラブルが起こりにくいと考えられます。
workspacesの運用の対策
workspacesの運用をするときには通常のAWSの運用と同様に管理体制を整えることは必要です。大半については既にAWSを運用している場合にはそのまま範囲を拡大すれば良いだけなので、大きな労力がかかることはありません。
基本的な監視業務を行い、バックアップやリカバリの対策をしておくのが基本なります。ただ、従業員が利用することになるのでコスト意識がないと大きな問題になる可能性があるでしょう。workspacesでは料金体系がオプションで分けられています。
利用時間が長いか短いかによってどのオプションを選ぶと良いかが異なり、従業員ごとに設定することが可能です。利用状況を確認して適宜変更することでかなりのコスト削減になるでしょう。また、無駄に接続しすぎないように注意喚起をして運用していくことも重要になります。
リモートワーク対応に適しているか

仮想デスクトップサービスを従業員が利用できるようになればリモートワークをしやすくなるのは確かです。AWSのworkspacesを使えば大々的なリモートワークへの対応が可能ではないかと思うかもしれません。
workspacesは料金がかなり安く設定されているので、きちんとコスト管理をして運用していれば大きな損失を生むことなくリモートワークが可能な体制を実現できます。本格的な運用をするには従業員のトレーニングも必要になりますが、小部署から始めて徐々に広げていくことでリモートワークを浸透させるのは賢い戦略でしょう。
workspacesで業務の柔軟性を高めよう
AWSのworkspacesを利用すると仮想デスクトップサービスを簡単に導入でき、AWSのサービスも利用しやすくなります。リモートワークを取り入れるときには特に合理的な方法でしょう。場所やデバイスを問わずに働けるようになるという点で業務の柔軟性を高めるのにも適しているので、コスト管理の方法を検討した上でworkspacesの導入を進めてみましょう。